8/25 KFW

皇帝円舞曲 

ヨハン・シュトラウスII世/シェーンベルク (1888/1925)

荒々しいんだけどその分泥臭くて熱がこもってる感じ。Vnが経過音にノンヴィブラートを多用したこともその一因。弦の人は後出しヴィブラートするなと思ったけどコブシが効いてる感じは無い。
Vn2はとっても煽る。
いや,正直これはぶっつけ本番の出来でしょう。リハーサルした?
それにしても、音が直接的というか素朴というかゴリゴリしてるというか。直近の比較対象の日本人がソリストとして独立してる(個性を確立している)成田氏というのもあるけど。彼は高次倍音多そうな音してるから。

室内オーケストラのための6つの小品

ヴェーヴェルン (1909/20)

あまり自分にとってパっとする曲ではなかったかも。先週東響で聴いた「夏風の中で」から5年後の作品だが、一気に無機質になってきたなという印象。また今度何回かYoutubeで聞いてみたい。

アルテンベルク歌曲集

アルバン・ベルク/ワーヘナール (1912/85)

曲の序奏が素晴らしい!このような緊張感の出し方をベルクが出来るとは知らなかった。何回も聞きたい。
声の表現は素晴らしいんだけど、声域が合っていないんじゃないかというのが正直な所。ソプラノ歌手なのにメゾ用の曲を歌っているので仕方がないけど。
バスドラやティンパニは、意外と?歌を覆わないなと思った。歌唱の伴奏時に不足しがちな低音成分を補うのにかなり有効そう。

5つの管弦楽曲 作品16

アルノルト・シェーンベルク (1909/25)

ヴェーヴェルンの6つの小品よりはノれたがいまいちよくわからず。予習不足。

『子供の不思議な角笛』より

「番兵の夜の歌」グラール編
「この世の生活」ディドロー編
「塔の中の囚人の歌」ディドロー編
グスタフ・マーラー (1892-93, 98/2021)

カナダの現代の作曲家が室内楽用に編曲した3曲。俺はこういうのが聞いてみたかったんだ。100年間のオーケストレーションの進化(退化?)が見れてとても楽しい。
番兵では冒頭から自然の音が聞こえてくる。左右の両端に配置されたハルモニウムとピアノの人がフロッグ・ギロ。パーカスの人がカッコー、ハトのCall、Waldteufel(これ?https://klangwunder-musikinstrumente.de/WALDTEUFEL)。Police Sirenもどこかで出てきたんだけど、どこの歌詞の所だったかな。
朝の鳥の鳴き声を思い浮かべるが、歌詞は夜勤の警備員の愚痴とホラー体験。兵が羨む野の鳥の声が冒頭に聞こえるとは残酷なものだ。
Trbにやたら高い音を出させる鬼畜オーケストレーション有り。元々ピロピロした音だし、その後下へグリッサンドで間抜けな様子。
後ろ2曲は色々な楽器の音が割とシッチャカメッチャカでかなり楽しい。室内楽的、では言い切れない多様で変化の激しい楽器遣いが良い。
アンコールでこの世の生活を再び演奏。