パロディか、意図的な引用か、偶然か。引用ならそれに込められた意味はあるのか、ただ単に作曲にあたりメロディを参考にしただけなのか。
ロシアの作曲家の引用は何かメッセージがあってもよさそうだが、真意は本人のみぞ知るところである。
どなたかこの曲に込められたストーリーを当記事の内容を踏まえて考えて,是非教えてください。
とある学者によると、ロシア音楽を皮肉っているらしいっすね。


注意:全て筆者の勘と妄想である

2022/9/14 火の鳥の動画を差し替え。動画の削除による。
2022/9/17 マーラー大地の歌について追記。

Shostakovivch Symphony No. 8 in C minor op. 65


第1楽章

ストラヴィンスキー作曲:春の祭典より大地の踊り

ホルン、バストランペット、2番チューバの動きなど。次のトルコ行進曲にも繋がるモチーフ。


モーツァルト作曲:トルコ行進曲



ストラヴィンスキー作曲:火の鳥より、魔王カスチェイの凶悪な踊り

Trp,Trbの動きを参考にしたか。


マーラー作曲:交響曲第2番『復活』

これは自信無し。ショスタコーヴィチがマーラーに傾倒していた時期があるため取り上げた。無意識に似たということはありそう。因みにこのマーラーのフレーズはハンス・ロット作曲交響曲第1番第3楽章からとられている。


第2楽章

第2楽章はWikipediaにヒントを貰った。

ビヤ樽ポルカ(Rosamunde Polka)

ビヤ樽ポルカについて"世界の民謡・童謡"


ジャズ組曲第2番

探し中

第3楽章

バルトーク作曲:ルーマニア民族舞曲よりルーマニア風ポルカ

タコ7以降、バルトークはどこかしらに入ってると思っている。


チャイコフスキー作曲:交響曲第4番第3楽章スケルツォ

3楽章のコーダ


ハチャトリアン作曲:剣の舞

プロコフィエフのロミオとジュリエットにもありそうな曲想だが…。剣の舞が終わった後は再び前半の繰り返しを経て、切れ目なくスネアロールと銅鑼、シンバルの強打で第4楽章が始まる。


第4楽章

マーラー作曲:大地の歌より第6楽章「告別」

大地の歌第6楽章ではこの抜粋箇所に限らず,このターン記号のような音形が全編にわたり歌に対して対旋律のようにFl,Ob,Clにより奏でられる。

番外編 ショスタコーヴィチ作曲:交響曲第13番「バビ・ヤール」

8番4楽章のピッコロソロは一部が13番の第1楽章のチェレスタに流用されている。もはやマーラー由来の意味は薄れて同一作曲家の単なる手癖になっているかもしれないが。

第5楽章

ニールセン作曲:交響曲第6番第4楽章

第4楽章から休みなく続いて、第5楽章冒頭はファゴットソロの主題から始まる。これはニールセンの6番を参考にしたと思われる。フレーズも若干似ている。ファゴットと弦の後フルートで奏でられるフレーズは、ニールセンの主題に同音連打具合が似ている。トライアングルを用いたのもニールセン6番を意識したか。
 ストラヴィンスキー作曲「春の祭典」の冒頭もファゴットソロだ。だがそもそも、ニールセンがストラヴィンスキーを意識していた可能性も高い。ここでは楽想に、より直接的な影響をショスタコーヴィチに与えたと筆者が考えているニールセンを推した。


ストラヴィンスキー作曲:ペトルーシュカ

チェロで始まるフレーズはペトルーシュカのトランペットソロが用いられている。

余談。ショスタコーヴィチのご近所さんでお友達のミェチスワフ・ヴァインベルクもトランペット協奏曲(Op. 94, 1966-1967)(Youtube)で、メンデルスゾーンの結婚行進曲とともに、ペトルーシュカのTrpソロを引用している。(と思う。あまりにも明らか。)この2曲以外にもどこかで聞いたことのあるフレーズが…。Trp奏者の方是非教えてください。

バスクラで再現されるところ

ストラヴィンスキー作曲:火の鳥



ドヴォルザーク作曲:交響曲第9番「新世界」第4楽章

 これはちょっと強引かもしれないが。アメリカへの羨望や逃避などが表れているのだろうか。


メモ
・5楽章のチェロソロはヴァイオリン協奏曲と関係性深そう
・冒頭の主題はマンフレッド交響曲の引用とする説もあるらしい
・2楽章の低音金管や5楽章チェロ裏のTrpの和音の刻みはショスタコ5番からかhttps://youtu.be/l-pvkBZqk3Q

いよいよ明日は名フィルの実演。ワクワク。

以上