2023/06/20更新

 辺鄙な当ブログにも時々アクセスがあるようなので少し更新します。
 まず、ハンス・ロットについて日本語で一番詳しく書かれていて、「使える」書籍はおそらく
小林聡幸『シンフォニア・パトグラフィカ 現代音楽の病跡学』書肆心水、東京、2008
だと思われます。hontoの頁見たら、本人と思しき人が☆2で投稿してる。☆5にしたらいいのにねー。

2023/09/28更新
 つづいて、日本語による書籍の一部内容について正誤メモ(を、そのうち追記する。かも。)
・『LiSA』 麻酔を核とした総合誌[リサ]、2016年Vol. 23 No.7、p676-677 はへほ調 ハンス・ロット 交響曲第1番

・澤谷夏樹『一冊でわかるポケット教養シリーズ 音楽家65人の修業時代』ヤマハ(中略)メディア部、2020、144頁 〈ハンス・ロット〉

論文

Steven Eric Hawk氏

HANS ROTT’S SYMPHONY NO. 1 IN E MAJOR: A COMPARATIVE STUDY AND CONDUCTOR’S PREPARATION GUIDE 
by STEVEN ERIC HAWK 
DOCTOR OF MUSICAL ARTS 
ATHENS, GEORGIA 2015

 Steven Eric Hawkという人が書いた博士論文。ジョージア大学2015年。主にロットの交響曲第1番についての形式や調性について書かれている。これ見つけたとき「勝った」と思いましたゎ。とても捗る。53頁に沼尻さん指揮のアジア初演についても言及されている。
 これに載ってる参考文献を見てもいいんだけど…。これだけで完結できそうな気がして他探すのが面倒になってきた。

JSTOR

3つの記事を2週間まで無料で見られる。
Hans Rott, 1858 - 1884 Paul Banks氏が1984年にThe Musical Timesに発表した文章
Hans Rott and the New Symphony 同じくPaul Banks氏による1989年の記事
An Early Symphonic Prelude by Mahler? 同氏による1979年のマーラーについての記事。ロットは出てくるのか?(未読)

Hans Rott, Gustav Mahler and the 'New Symphony': New Evidence for a Pressing Question Stephen McClatchie氏による オックスフォード大学2000年8月

CiNii Books
蔵書検索。一応のメモ https://ci.nii.ac.jp/author/DA13917903


その他
Gustav Mahler and Hans Rott Hawkの論文にも引用されているサイト。リンク切れ。
検索用説明文:In 1979, the musicologist Paul Banks rediscovered the Viennese composer Hans Rott (1858-1884), whose symphony (written between 1878 and 1880) seemingly contain some themes and compositional techniques known from Mahler's works.

作品番号について

 ロット協会に載っているものは、ブルックナーの版で有名なLeopold Nowak氏(1904-1991)と、ロットを発掘したPaul Banks氏による情報やJohannes Volker Schmidt氏の研究を基につくったらしい。作曲時期がわかっているものは時系列順に並んでいる。 (ロット協会当該ページ)
 元になっているそれぞれの番号についてはklassika.infoにまとめてあるのを見つけた。
ノヴァーク番号 番号順作品形態別
バンクス番号 番号順

楽譜

オーストリア国立図書館
本家本元、大体の自筆譜がある。(交響曲の第1楽章どこ?)

IMSLP
 「Dachs-Studie」「Suite in B-flat major」の2曲のみ(最近(2023夏)は色々追加されたようだ)。校訂譜は出版権的なモノがある気がするのでIMSLPにはあと何十年かは出てこないだろう。(imslpフォーラム
 Suite in B-flat majorについては日本人有志が打ち込み、音源化したものがある。ありがたい。
聞いてわかる通り「歓喜の歌」を素材にしている。


Ries&Erler(出版社)
 ECHO klassik 2017という賞を受賞した時のニュース記事

 公式通販
 売っているものの中から気になったやつ(2022/2)
Dunkelreise nach Fragmenten von Hans Rott ハンス・ロットの断片によるオーボエと弦楽合奏他。Enjott Schneider作曲。€38
 校訂によく登場するJohannes Volker Schmidt氏のサイトhttp://www.jvs-verlag.de/
ツイッターに同名で家畜移送反対を唱えているフォロワー1人のアカウントがあるが別人か…。
 この人、フランツ・クレンの交響曲も監修してるのか。どこか音源化してくれないかなぁ。


stretta music
ロットの楽譜たち。

sheetmusicplus
ロットの楽譜たち。安いが在庫があまりない。利用したことがないのでちゃんと届くか不安。

prestomusic
以前イザイ作曲のエチュード(遺作)を購入したことがあるので安心。しかし公式サイトやsheetmusicplusのほうが僅かに安い。

以下は日本国内

アカデミア・ミュージック
ロットの楽譜たち。在庫は無いし価格も高い。邦題が知りたいときに見たりする。

カマクラムジカ
交響曲のみ。20592円税込み。

輸入楽譜専門店 アトリエ・デ・くっきぃず
交響曲 15980円税込み


海外の記事等

Paul Banks
Paul Banks氏のサイト

Kenneth Woods
 アメリカの指揮者Kenneth Woodsによる記事。Hawkの論文にも引用されている。

Discovery: Hans Rott
ミュンヘン交響楽団とロット交響曲を録音した指揮者、Hansjoerg Albrechtのサイト
Dr. Eva Gesine Baurによる解説が載っている。

Discogs
Hans Rott CD情報。すべて載っているわけではない。

米シダーヴィル大学
 マーラーに、伝統と20世紀のモダニズムとのつながりを見る的な記事。ロットについての記述は無い。マラ3第3楽章のアルプス民謡がどうたらとかが気になったのでメモ。

Seen and Heard International
 BBCSOがMarc Minkowski指揮で2014年にロットの交響曲をやった時の批評文。(公式ページ)前半にシューベルト交響曲第4番をやったというのが重要。この批評ではシューベルトをやったのは理解不能と書いてあるが、そんなことはないと思う。私は、ロットはガッツリ、シューベルトに影響を受けていると考えている。そのうち持論を披露したい。
 マーラーが好んでいたというチェコの歌 ‘Let the knapsack rock’ はどんな歌なのか。
 ところでこのライブ音源はYoutubeに上がっている。著作権的にも気になるが。

Philharmonisches Orchester des Staatstheaters Mainz 
指揮 Catherine Rückwardt のCDのライナーノーツ

オーストリア音楽研究所
 イスラエル弦楽四重奏団が、2008年10月2日(木) 19:30に行ったコンサートの曲目解説。プログラムは、シューベルト弦楽四重奏第12番、ブルックナー、ロットの弦楽四重奏。(次の動画の概要欄によると)2009年に録音されたものがCD化されYoutubeにも上がっている。(Youtube


日本のオーケストラ関連


読売交響楽団
曲目解説 長木誠司(音楽評論家)肝心の17頁以降が無く残念。 ←あった(下)

大阪交響楽団
 2014年12月に、ジュリアス・シーザーとフランツシュミット1番やったらしい
≪マーラーのライバル“級友 ハンス・ロット”≫曲目解説 2013年5月17日(金)19時00分開演 小宮正安(ヨーロッパ文化史研究家 横浜国立大学准教授)譜例は消えている

名古屋フィルハーモニー交響楽団
 筆者は現実を見るのが怖くて未視聴。思い出は思い出に残しておきたいような気がする。その上市長の時点で 
 2023/09/28 消された模様。保存期間とかあったのカナッ🤣🤣問い合わせてみる予定。


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