・ ビゼー 交響曲

演奏はよかった。川瀬氏らしく、軽やかで自然な膨らみを持ちつつ、ピッタリ縦がそろっていて集中力もある。オーボエソロは遅めのビブラートだったが、不自然ではなかった。塩梅がすごい。

曲。第3楽章の旋律は面白いが全体的に似たような音色で面白くなかった。3楽章の旋律を他にどこかできいたことがある気がするのだが思い出せない。曲全体を通してだいぶ眠くなった。まず弦の使用している音域が狭くて変化に乏しい。もっと上下に有効活用したほうが良いよビゼー君。それから管の和音が厚みがなさすぎて辛い。FlやTrpも同じような高音域ばかり使っていて疲れる。
お手本を見るべく後半、幻想を聞く際オーケストレーションでのレイヤー(楽器の重ね合わせ)をかなり意識した。

・ ベルリオーズ 幻想交響曲

なかなかの快演だった。それだけに冒頭の木管の音程と2楽章終わりのディミニュエンドのFlの音量が下がり切れていないのが残念だった。
2楽章の主旋律は独自色が輝き、切れ目と、下行時(A線3ポジ3の指F音→1ポジ3の指D音)にグリッサンド(ポルタメント)を入れていた。
バストロのペダル音はもっと欲しかったが帰宅後スコアを確認した所mfだったのでひとりでに納得した。sffz位の気持ちでいたが違った。
響きが少ないホールだからかTbの怒りの日は想像よりコラール感が無かった。あれは何を表しているのだ?
チューバは2人ともヤマハのF管でお揃い。所々(中低音域)チューバらしからぬ曇った音がした気がしたが、オフィクレイドを再現するためわざわざ口内をすぼめたということもないだろうし気のせいか。2ndは京都市交響楽団にもいた人。仙台フィルらしい。
川瀬氏は飛び跳ねていた。1楽章は指揮棒あり。2楽章は外していた。3楽章以降は見逃したが多分棒無しだった。
4楽章と5楽章の最後の音は短め。(楽譜通り?要確認)

曲。1楽章と4楽章冒頭はVnにフルートがレイヤーされている。3楽章?のチェロのsoloはファゴットがレイヤーされていた。フィナーレはあまり音圧を感じなかった。3,4楽章の方が音圧を感じた。なぜ?周りが静かな中、Timp4人とか、Fg4人とかのほうが迫力を感じる。
手持ちシンバルちょっとデカイ。
フィナーレのクラリネット4重奏が一番キマってる音楽に聞こえた。サーカスっぽい。
Esクラの力強さも良かった。


左のほうに演奏中にわざわざスマホの電源を入れて弄ってるおぢさんとか、バイブが鳴って通知を確認したのに電源切らないおぢさんとか、曲が始まってもなかなか集中できず孤独に耐えられなくなり旦那に話しかけてしまうおヴぁさんとかがいたけど、そんなの吹き飛ぶくらいの良い演奏だった。今回、前述の人々を除けば客の集中力はかなり高かった。バストロもっと欲しいのが好みだけど…、だいぶ満足した。川瀬氏と名フィルの相性の良さを伺えて良かった。まああまり厳しい感じがしなさすぎるのもどうかと思うけど、取り敢えず良い演奏なら良いのだ。
そういえば鐘の人カーテンコールあった?