8/18 読売日本交響楽団 

ラウタヴァーラ〈至福の島〉

好みじゃなかった。はじめはあまりにも俗っぽいTrpの旋律。演奏は凄い上手だけど。その後はマーラー後期のような旋律でマーラー後期と映画音楽の中間くらいかなと思ったが、曲の後半からはハーモニーと旋律2つのみのホモフォニーになりつまらなくなった。学生のための曲とはいえこれは。これは新ロマン主義の時代のせいか。好みじゃないのでしょうがない。各ソロは上手だった。

プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲第2番

指揮が何だか微妙だぞ。下に振り下ろしたときの軌道が丸っこくて打点がはっきりしない。テンポの変化の場所で悉くおっとっととなる。先振りの人だったがそんなに無理して先導しようとしなくても良いのにとも思った。その場の雰囲気に合わせてノリを柔軟に対応させていくべきだったと思う。
棒先で下からすくい上げる動作があった。あれはハイティンクとかもやっていたような気がしなくもない気がしたけど縦方向の速度が違う。遅い。腕の振り方が大きいか小さいか止めるしかなかったけどこれは悪いことではないのでは。フリッツ・ライナーみたいなのもいるし。知らんけど。とにかくメモしておく。

第一楽章は冒頭はかなりゆっくり目で、ソロの動きが出るところから急にテンポを上げるスタイル。オケは上記の通り速度変化が揃わない。
ソリストの三浦氏はなんとなくビブラートがゆっくり目のイメージがあったのだがそのイメージが払拭された。速めで指の違いにも依存せずいい感じだった。フレーズの終わりが投げやりな感じなのはこの方の個性なのだろう。これもなんとなく姿勢からそう見えるだけかもしれない。兎に角聴かず嫌いだったのが払拭されて良かった。でもマジで昔より上手くなってるんじゃないのか?さらなる進化を希望。

第二楽章が良かった。

ファゴットの低音の伸ばしが音色の良いスパイスになっていた。それからチェロと低めクラリネットのユニゾン(+ホルン?)も音色が気に入った。

シベリウス5番

1.2楽章はかなり音量が抑制されていた。弦のリコシェとか静かな所は均整が取れてて良かった。コンバスから2nd,1stの掛け合いまでバッチリ綺麗。
3楽章の金管の盛り上がるところは音量がもうちょい揃ってほしかった。あんなにTrp出さなくてもと思った。それかTrpを基準にして他をもっと出して支えてもらうか。
最期の和音は楽器の特性通り?弦が速く、管が遅く聞こえた。これは場所と響きのせいだからそういうものだろうと思う多分。
コンマスにイカツイ人達が座っていたのでだいぶそのサポートもあったと予想。一応無事終演。指揮の解釈はアリだが、技術は腑に落ちないと感じた。


サントリーホール2回目。音がホールの上空あたりのみで完結している気がする。後ろの方の客席は響きに影響があまりなさそう。遠い席ほど天井が低くなっていくのが関係あるのだろうか?反響が舞台上でこだまするので奏者は気持ちが良いだろうなと思う。その分こもって聞こえると言って良いのか、モヤッとした反響がまず先に聞こえてくるというかそんな感じがする。他のホールは音に包まれる感じだけど、サントリーは前の方で鳴ってるのを聞きに行く感じ。
ホワイエは狭いしトイレは少ないし通路も狭いし。まあ伝統的な(つまり古い)ホールとはどこもこういうものか。現代はもっと良いホールもあるだろうに、激しいブランディングになんだか納得がいかない。もっと前の方の席に座れば変わるのかな?

siinä kaikki