https://www.meion.ac.jp/schedule/20211214_45thorchestra/ 
■ロッシーニ:泥棒かささぎ序曲 
■ワーグナー:タンホイザー序曲 
■石黒雅和(大学院作曲専攻2年):オーケストラのための”オーケストラ”  
休憩 
■チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 op.64 
指揮:後藤龍伸  

 無料なのと、今の若者の作品がどんなのか興味があったので行ってきた。ハンス・ロットに出てきたタンホイザーもタイムリー。 
 
 総じてテンポ遅めで終始まじめな演奏で、メトロノーム通りという感じ…。そんなにきっちりしないといけないほど学生のレベルは低くないのでは。でもタンホイザーの最後とかが怪しい雰囲気もあるので実はそうなのかもしれない、とか。指揮も指示出しが丁寧で学生に優しいって感じ。 弦の動きがすごい硬い笑。チェロの補助にいた先生がのびのび弾いてるのがよくわかる笑。学生ガンバレ。 

 アマオケと比べると個々人が上手。当たり前か。ただそれ故にカチコチの演奏が兎に角気になった。 
楽譜をめくる音が大きい。 

 初演の曲の前に、作曲家の先生と作曲者のトークあり。このタイトルは時間がなくて先生がアドバイスしてこれでいいか的な感じらしい。良いなと思ったメロディから派生して作る作曲スタイルだそうな。学内オーディション選抜曲。曲は所謂現代曲で無調の長音と打楽器の特殊奏法で盛り上げる感じ。最初にシンバルを鳴らしてティンパニの上でボール?を転がして次第に金管を中心に不協和が響く。途中フルートに細かいメロディを持たせ、それが他の楽器に連鎖していく。(これは聴き所として解説していた。)
 そこまで攻撃的でなく、徐急も明確で、まあちょっと打楽器が急に大きく鳴るところは吃驚したけど案外おもしろかったかも。 こういう現代曲ってありふれていてむしろ没個性だと思うんだけど。100年後の聴衆は無調の微妙な響きを聴き分けながら、アンビエントっぽい曲を神妙な面構えで色々自己解釈しながら聞き入っているのだろうか。 

以上