日本特殊陶業市民会館フォレストホール
指揮 ニル・ヴェンディッティ
ピアノ サー・スティーヴン・ハフ

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調
望月京 ニライ ベートーヴェンの交響曲第2番と第6番の間奏曲
ベートーヴェン 交響曲第2番ニ長調作品36
アンコール ベト2の最後の4小節

以下素人作成のフィクション
 指揮者の能力不足が目立つ、結構ひどい回だった。ピアノ協奏曲では独奏者の表現に全くついていけない。フレーズ毎の着地点を全く合わせられず矛盾を孕んだままそのまま突き進んでいった。ベト2でも少しテンポを速くしようとすると途端に崩壊する。テンポの変化なしなら指揮者無しでも弾けるだろう。
 棒の打点への移動が常に急き立てるようにクルクルし、そのあとの空白も無いため着地点がわからず彼女からは雰囲気で感じ取ることしかできない。所作に抑揚がなく、オケを能動的に棒で操作することは無理そうだしできていなかった。
 ピアニストも上記を理解の上で、な確信犯的な演奏で、オケに合わせてあげようとする意識がまるで感じられなかった。上手いけど、どうなのこれは。ミスタッチも結構盛大にあった。指揮者は筆者の中でブラックリスト入り。いろいろ演奏会をこなしているようなので政治力の高さは見習いたい。
 このような指揮者には、ベテランコンマスをせめてつけてほしい。

 望月京。10曲くらい望月の曲をYoutubeで事前に聞いてみたところ、横のつながりよりは縦の響きを意識する作曲家なのかなと思っていたが、今回演奏されたニライはそうでもなかった。どちらかというと楽器間の素材の受け渡しに意識が向けられており、響きは空白感のある様子だった。
 プレトークで現代曲はメロディーがないから親しめないといわれるが、ベートーヴェンやラフマニノフにもメロディーとはいえない原始的な素材がある、といっており完全同意で親しみがわいた。ニライも素材の操作で作られているらしいがこれは正直よくわからなかった。