ドヴォルザークの序曲を演奏会の最初に付けて、わが祖国に休憩を挟む形の演奏会。我が祖国はコバケン名フィルで数ヶ月前に聴いたときベタで大した魅力のないつまらない曲だと思ったが、今日は演奏が素晴らしく曲の出来はやはりイマイチに感じるもののそれを補う快演であった。

 特に休憩後が良く、いつもセントラルの不安点である音程やザッツが解消されており、基礎がきちんとできるまともで上手い指揮者であればこのような演奏を聴けると再認識してそこにいたく感動した(音楽監督が技術不足だと言いたい訳では無いが普段の定期演奏と本日のを比べるとそうなのかもという気もしてくる)。

 セントラル愛知発行の冊子のスワロフスキー氏コメントに「モルダウ以外の部分も芸術的価値があることをご覧に見せる」といった事が書かれていて、いやそれは難しいんじゃないかと思っていたがこのような演奏であれば成程、そう言うだけの価値はあろうか。ただやはり曲は、メロディーが原始的すぎて聴くに堪えないし(聖歌を下にしているから?)、必ずしも場面に適した表情の作曲ではないし、接続はいまいちで(フーガの発展と曲想の不一致等)、盛り上がる前にやたら一瞬空白を入れたがるのも変だし、まあやっぱり私は二流の曲だとは思うので行くか迷っていたが演奏が良かったので行っといて正解だった。