川瀬賢太郎(指揮/名フィル正指揮者)
愛知県立芸術大学管弦楽団(管弦楽共演)

【名フィル単独演奏】▊ コープランド:バレエ『アパラチアの春』組曲
【県芸大単独演奏】▊ チャイコフスキー:バレエ『白鳥の湖』 作品20(抜粋)
【合同演奏】▊ ストラヴィンスキー:バレエ『春の祭典』

プラチナ席:¥7,900
S席:¥5,200
A席:¥4,200 
B席:¥3,200
C席:¥2,200
D席:¥1,600
Y席:¥1,000(25歳以下対象・当日券のみ)

名フィルと協定を結んでいる愛知県立芸術大学の学生たちとのジョイント・コンサートは、2020年2月に予定しながらも、コロナ禍によりやむを得ず中止となってしまいました。今回は正指揮者の川瀬賢太郎の指揮で、川瀬流の「三大バレエ」を取り上げます。合同演奏となる『春の祭典』では、学生たちの若さと勢いも加味され圧巻の演奏が響き渡るでしょう。

感想


アパラチアの春

クラリネットソロが奇麗だった。ただオケのバランスが悪く各ソロが浮いていた。

白鳥の湖

指揮に素直に、時に過剰に?機敏に反応していたのが好印象。強奏時は瑞々しい音。
それから学生の音とプロの音を聴き比べるいい機会になった。特に響きが違うと思った。音に求める方向性が如実に表れる。割とデッドなこのホールでもプロの響きはすごいとよくわかった。弦、菅、打すべて。特に打楽器は目立つ分良くわかる。あるいは芸文がホームである利点だろうか。この前偶然youtubeで、パリ・オペラ座のTrp奏者にインタビューする動画を見て「楽に響くように練習する」と言っていたので特にそう思った。(下記の動画)瑞々しい音というのは、響きが少なく詰まったような力んだ音、ではないだろうか。

シンバルは、目立つ上に大変だろうけどもうちょい頑張ってほしかった。音の残り方が毎回バラついていたのが気になってしまった。 

春の祭典

ストラヴィンスキーの中期以降の作品が嫌いなので警戒していたが、(初期の作品は)何回も聞いているとわかりやすくするための工夫が自分なりに感じ取れて受け入れることができた。共通のモチーフらしきものとか。ある意味、グロテスクなものを期待していたがそれは外れたともいえる。シンバルは上と同じ。

ホールは芸文だと混ざりすぎたり反響が大きかったりでこういう歯切れのよいダンスミュージックは合わないだろうと思った。

他は正直、曲に気になるところが多すぎて色々追いきれなかった所も多い。普段見ないバストランペットやアルトフルートの音色。先日のショスタコ8との関連性。複調。民謡の引用。変拍子。それからカール・ニールセンやバルトークへの影響などなど。また近所で実演の機会があれば逃さないようにしたい。

ただ曲自体はあまり好きじゃない。有名な変拍子のところまでは面白いが、それ以降は響きにも慣れて、ずっと似たような雰囲気で飽きる。あくまでバレエ音楽で、踊りありきの伴奏音楽だと感じた。緩徐部分は方向性が感じられなくて眠くなった。


関連ツイートまとめた https://togetter.com/li/1879260 
以上