電気文化会館 開場18:30 開演19:00

Tianqi du ピアノ

・客の入りは半分くらい。後ろのほうはガラガラ
・演奏開始直前、隣のおばあが鼻息噴射タイプなことに気が付く。10秒おきに「フンッ」という音を立てやがる。これから1時間半このおばあの隣で曲を聞かなあかんのか、と嘆く

・主題のアリアはまあ予習の通り。この人のCD↑で予習したしな。しいて言えばCDよりゆったりしていた気がする。高音部が低音部に対してコンマ数秒遅めに演奏された。これは最後のアリアでは見られなかった(自信無し)。

・強拍の時にアクセントをよく付けるがそれが不自然。後ろにいくにつれてそういう場面が増えた。時折フレージングを破壊している。というかこの人はいわゆるグールドのような生粋の対位法の人ではないのではないかな。この感想は私が自分のことを生粋の対位法の人だと思っている驕りから来ている(自己分析)

・第15変奏まではあまりぱっとしなかったが、第16変奏序曲を境にパリっとメリハリがついた演奏になった気がした。と同時に上記の変なアクセントもこれ以降増えてきた。

・第18変奏はアウフタクトに8分の2度上行と、強拍に4分の音型が多用されるが、その4分がとってもゆっくりになって、あまりに弱音なのだから停滞しているように感じた。それが似合う曲もあるだろうけどこれは違うと思った。そのようにフレーズの途中、特に8分の後の4分みたいな所をmorendoがかっていて変!あまりに多用するので曲全体にメリハリが欠けがち。眠くなる。もちろん激しい変奏はパリっとしているが…

・全体的に伴奏の音は小さめ。左手での低音主題、バスウォーキング(だったっけ?)など特にそう。CDだとどの声部も割と対等に聞こえるが、実際は主旋律だけがかなりバキっとしていることがおおかった。腕の交差やトリルなど細かい技術的なところは不満なし

・リピートでの即興は、スタッカートをつけて軽やかに、いやleggeroというほどではないけど短めの音にするのが多かった。

・最後の変奏クアトリベットは好きなのでちょっと震えた。アウフタクトはかなーり長く確保する。でもこれは最後だし許せる。ゴルトベルク変奏曲で好きなのここだけかもしれん。やっぱり普通のフーガより、こういう全く関係ない旋律がいくつか並列して並んでるのが面白い。それをいかに矛盾をなくして並べるか。Rシュトラウス家庭交響曲、マラ7、ニールセン群主題、モーツァルトジュピター他…

・演奏時間は1時間28,9分位。

・アンコールは坂本龍一のsolari。ツイッターではこの選曲に理由を見出した人もいるようだが私にはわからなかった。無知故。TV番組でバッハの解説をしていたからとか?あまり坂本龍一に興味わかない今の所。。。何かきっかけがあればわからんけれども。ティエンチ君も作曲をするようだし、このような映画音楽っぽいのを今までゴルトベルク弾いていた人が作曲してたら嫌だなと思いながら聞いていた。違ってよかった。

・今年は多くてあと3回ゴルトベルク変奏曲を聞く(宗次1、しらかわ1、電気1)。実は個人的に、この曲の苦手復刻が今年のテーマなのだ。その第1回としては今日の演奏での手ごたえは可もなく不可もなくといった感じかな。でも表情のつけ方がよくわからいない部分も多かったとはいえ上手なことに違いないので良い経験になったのではないかと思う。思いたい。あと、となりのおばあの鼻息さえなければな。


・ズボンのすそがすごい短かった。くるぶし上15㎝くらいか。7分丈? ホーズは黒のロングで、靴はスムースレザーでレザーソール。