2022.12.25 (日) ゲルハルト・リヒター展 豊田市美術館
朝一番に行ってじっくりみるつもりだったけど寝坊した。1時間くらいでリヒター展とコレクション展「反射と反転」をざざっと見た。
●一番気に入った絵。タコの酢の物みたいでおいしそう。実際には何か特定のモチーフがあるわけではなくて、「塗料の動きに任せ」て書かれているらしい。他の油絵は絵の具がぐちゃぐちゃでちりぢりなのに対し、このシリーズはある程度一定の面積を同一塗料が自由に占領していて具材自身の力強さを感じる。他の油絵は色が主体ではなくて、あくまでリヒターのおもちゃにされてるって感じ。
同じ「アラジン」シリーズ
●これは50年位放置された廃屋の壁紙みたいで面白かった。画像はTokyo Art
Beatより拝借
会場風景より、《アブストラクト・ペインティング》(1992) © Gerhard Richter 2022(07062022) 撮影:永田晶子 |
●このカラフルでデカイのはランダム生成らしい。ランダムとはいえ部屋に置いておけばそれなりに雰囲気作りができるから、絵としての役割は果たしているのでは。現代音楽にもランダム生成物はあるが、あれは純音楽的に何か意味があるのか。タイトルをつけて、制作意図を説明して、コンセプトありきでないと成り立たない。色それ自体に、あるだけで何かしら鑑賞者に作用を及ぼすのがずるいなと思った。(音楽で不快になる、ならその限りでもないが。)
会場風景より、《4900の色彩》(2007) © Gerhard Richter
2022(07062022) 撮影:編集部 |
モーリツ・コルネリウス・エッシャー(1898-1972)
反射球体と手(1935)
ホロコーストを題材にした作品群はあまり面白くなかった。抽象度と独自性が低くコンセプト等の多層的構造もない、、、、ように見えた。写真を投影して書き写したうえから塗りつぶして、と流れはわかっているがなかなか難しい。リヒターが20年来の友人とかだったら同情心も湧いて理解できるようになると思うけど。
長時間絵の意味を考えこむより直観的に次々とみるのは楽だった。音楽は強制的に演奏中体が拘束されるし意味不明だし難しい。だからこそ面白いけど。
今回の展覧会はカラフルで、美術館でしか摂れない栄養素を摂取できた気がする。
Das ist alles!
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